2019/6/27

2018年度 寄付金による支援の報告

ISAPH 事務局

ISAPHは皆様からいただいた寄付金による支援をラオスやマラウイの活動地域で行っております。昨年度は、母乳育児が困難な貧困家庭への粉ミルク支援の他に、トイレの建設支援も実施しました。2018年度に行った寄付金による支援の一部をご報告いたします。

ラオスにおける粉ミルク支援:Ms. スリポーン

当該母親は、5回の妊娠・出産のうち第2子を死産、第3子を生後2日で亡くしており、支援対象児は第5子にあたります。母親は乳腺炎および乳頭裂傷があり、児に満足に授乳ができないことから、生後すぐにコンデンスミルクを薄めて飲ませていましたが、3カ月目の成長モニタリングで体重減少が見られたため、支援の検討に至りました。当該家族は父親の健康不良もあり経済的に裕福ではありませんが、コンデンスミルクであれば無理なく購入出来ているため、現在コンデンスミルクに費している代金を粉ミルクの購入に充ててもらい、不足分の粉ミルクについて支援する方針を決定しました。

母親からの依頼もあり早期に介入できたことから、健やかな発育を保持することができました。2019年2月時点では、身長・体重共に正常範囲内となっており、順調な成長を確認することができたため支援終了としました。

支援終了時の様子
  

ラオスにおける粉ミルク支援:Ms. バイトゥーイ

当該母親は、対象乳児を含む2児を出産しており、1回の流産経験があります。出産後3カ月目の成長モニタリングで体重増加不足を指摘した時に、母乳の出が悪くコンデンスミルクを与えているとの訴えがあり、授乳方法をはじめ保健指導を実施しました。4カ月目のモニタリングでも体重増加が確認できなかったため家庭訪問を実施、母乳の出には問題がないことを確認し、十分に授乳回数を確保することが難しければ、コンデンスミルクや紙おむつを購入せずに粉ミルクを購入するように指導し、頻回な授乳を促しました。しかし、5カ月目、6カ月目も引き続き体重の増加が確認できず、再度家庭訪問を実施したところ、経済的な事情から十分な量の粉ミルクを購入できないと訴えがありました。コンデンスミルクや紙おむつを購入する程度の経済力はあるため、現在それらの購入に費やしている代金を粉ミルクの購入に充ててもらい、不足分の粉ミルクについて支援する方針を決定しました。

2018年12月現在、順調に発育・発達しており、両親も子どもの成長に関心を持つようになり、7ヶ月目以降は離乳食も開始したため、満1歳で支援を終了しました。

支援終了時の様子(左が対象児)
  

ラオスにおけるトイレの建設支援(パークワイトン村)

ラオスにおける母子保健改善プロジェクトの対象村の一つであるパークワイトン村の集会場には、共用のトイレが設置されていません。そのため住民たちは、これまで近くの寺院や茂みで用を足していました。また、村の人口は1,000人ほどですが、この集会場には100名以上は収容できないため、住民たちは不便を感じていました。そのような背景があり、2018年12月に、パークワイトン村の村長より、集会場の増設とトイレの建設について支援の要請がありました。本集会場の公共施設としての重要性、また、衛生教育の機会創出にかかる価値を考慮し、以下の点を村長と約束した上で、支援を決定しました。

【取り決め事項】
①寄付金による支援は資材の供与のみで、建設は村人たち自身で行うこと。また、木材など村で用意できる資材は購入しないこと。
②村落委員会で役割を決めてトイレの清掃を行い、皆が心地よく利用できるようにすること。
③故障などトイレに問題が発生した場合は、放置せずに対応を話し合い、きちんと管理すること。
④このトイレを利用して、手洗いなどの衛生教育も定期的に実施していくこと。

パークワイドン村の集会場
  

増設の様子





トイレの建設予定地

完成後のトイレ