ラオス VHV研修を開催

5月26・27日と29・30日の4日間、郡保健局と共にISAPHと活動を共にしてくれているVHV(Village Health Volunteer)の研修を行いました。

1日目は、まず基本知識のテストを行いました。その後、座学を中心とした講義を行いました。内容は健康教育の進め方など多岐にわたります。講師を依頼した郡保健局の職員でもあり、我々の活動をサポートしていただいているカントン郡保健局副局長の巧みな話術が冴えわたります。ラオス語が分からない私までもが引き込まれていきます。特にカンペータイ地区では、気温が35度を超えるなか扇風機もない部屋で行われた研修において、VHVの集中力が切れることなく進められたのも彼の力によるところが大きでしょう。午後には健康教育の実習が行われました。その後、その出来栄えについて問題点は何か、改善すべき点はどこかを討議しました。時には冗談を交えながら進められる討議は、それぞれの意見が的確であり2日目にも期待が持てる形で終了しました。

2日目には、より具体的な内容で研修は行われました。栄養、妊婦健診、母乳育児、3衛生などの講義を行った後に、身長や体重、成長曲線などの記入方法等、実習を通じて学びました。実習の中で特に面白かったのは、妊婦を疑似体験できるエプロンです。これは今回が初の導入です。この妊婦体験エプロンが完成したときに、私も事務所で体験させていただきました。実に衝撃的な体験でした。妊婦がここまで体に負担をかけているとは…改めて母の強さに感心させられました。これはラオス人男性も同じ考えだったようで、彼らの妊婦への敬意が増していくことでしょう。

最後の実習が終了して、参加者には研修の修了書が授与されました。こういった修了書は彼らの活動へのモチベーションになるので、今回はラミネートを施した修了書を作成して授与しました。まだまだ健康教育は郡保健局の職員が行うことが多いですが、ISAPHの活動以外の時間でもVHVが中心となり、健康教育を行う機会ができれば、村人の健康維持増進に大きく貢献できるものと考えています。また今回は、これまでのISAPHの活動に率先して参加し、尚且つ協力的に活動を行ってきたVHV6名に、記念品を贈呈しました。出席率が悪いVHVもいるなかで、彼らの功績は称えられるべきであり、ボランティアとして少しでも誇りに思ってくれたら良いと思います。今後の彼らの活躍を期待したいと思います。

人形を使った身長測定実習の様子

妊婦体験エプロンを着る男性VHV

修了書を手に記念撮影

ISAPH LAOS 福山 修次